バイオフィードバックとは、心拍数・筋緊張・脳波などの「生体指標」を専用センサーからパソコンに読み取り、リアルタイムで本人にフィードバックすることによって、自分の心と体の状態を正しく理解し、望ましい方向に修正することを可能にする心理メソッド・メンタルトレーニングです。

例えば、大事な場面で緊張しすぎたり、考え過ぎてしまう人は、

肩に力が入る
汗をかく
心拍数が高くなる
アルファ波が少なくなり、ベータ波が増える

といった身体変化が起こります。

バイオフィードバック訓練では、専用機器で、こういった身体変化を測定し、その数値やグラフをモニターなどに表示します。トレーニーは、その数値を正常に戻すことで、緊張を正しくコントロールする方法を学ぶのです。

バイオフィードバックには多くの種類と方法がありますが、心理改善目的では、おおむね、次の5種類のバイオフィードバック訓練が行われています。

● 心拍数(HR)
● 心拍変動(HRV)
● 筋緊張(EMG)
● 脳血流(HEG)
● 脳波(EEG)

これらの生理指標を測定することで、呼吸・集中・イメージなどのメンタル能力が、本当に高まっているのか、さらには、どれだけ高まっているのかを確認することができます。

実際にどうやって、これらの身体指標を変化させるかというと、呼吸だったり、イメージだったり、意識の置き方を変えたりなどです。

意識の置き方とは、指先や眉間に意識を集中したり、手が熱くなる重くなるなどです。

バイオフィードバックを使えば、自分なりに意識をどのように置けば、脳波や脳血流といった身体指標が変化するかを、試行錯誤しながら確認できるのです。

脳波のバイオフィードバック。望ましい脳波になると、パックマンが動き出す!

バイオフィードバックの活用法、その注意点

バイオフィードバックを上手く活用すると、次のような目的を達成できる可能性があります。

学習・受験
  • 集中力アップ
  • 受験のあがりのコントロール
  • 気分と感情の安定
仕事・ビジネス
  • ストレス軽減や気分転換
  • 対人コミュニケーションの円滑化
  • 創造的アイデアの発揮
スポーツ・演奏
  • 集中力やイメージ力のアップ
  • 本番に強いメンタル育成
  • ピークパフォーマンス(ゾーン体験)
人間関係
  • 対人不安・対人恐怖の緩和や克服
  • 視線恐怖、赤面症、あがり症の改善
  • 他者理解、共感力のアップ

ただ注意が必要なのは、バイオフィードバック訓練の効果は万能ではなく、必ずしも、簡単に全てが同時に達成できるものではないということです。

ストレス軽減や集中力アップくらいであれば、それほど難しくはないですが、対人不安やあがり症の克服などでは、計画を立てて、どのように訓練を続けるかが非常に大事です。

バイオフィードバックをどこから始めるか?

これまでみてきた通り、バイオフィードバックには無数の方法がありますが、私はその中で、心拍変動のバイオフィードバックを強く推奨します。

理由はシンプルです。導入が簡単で、効果が高いから。

これに尽きます。

心拍変動(HRV)以外では、脳波(EEG)のバイオフィードバックも広く行われており、様々な機械も販売されています。

私も以前、脳波(EEG)、脳血流(HEG)、筋緊張(EMG)といったバイオフィードバックを活用していた時期もあり、それなりに手ごたえを感じていました。

ただ現実問題として、脳波は、より深い集中力、より繊細なイメージ力を高める上で有効なツールではあるものの、一定の成果を感じるまで時間がかかることが多く、費用対効果を考えると、他の選択肢を優先することがほとんどでした。

また脳波を正しく理解し、使いこなすには、それなりの投資が必要になります。

しかし、心拍変動(HRV)であれば、精度が高い機械も、比較的廉価(3-5万円)で購入できるし、使い方も簡単です。

そして何よりトレーニングの導入効果も早いです。

このような理由から、もしあなたが今からバイオフィードバックを始めるとしたら、心拍変動(HRV)一択と断言できます。